節税

住宅ローンの繰り上げ返済は本当に得なのか?

「繰り上げ返済をするとお得!」
「金利が高ければ迷わず繰り上げ返済をオススメ!」

とよく聞きますが、果たして本当にそうでしょうか?

実は、繰り上げ返済で損している可能性もあります。

そこで、繰り上げ返済すべきかどうかについて、徹底検証していますのでご覧ください。

繰り上げ返済の方法について

繰り上げ返済には、毎月の返済額を変えずに残りの期間を短くする「期間短縮型」と、残りの期間を変えずに毎月の返済額を軽減する「返済額軽減型」の2種類があります。

◆期間短縮型

具体例)100万円を元本と利息充て、返済期間を1年短縮した。

◆返済額軽減型

具体例)100万円返済に充てることにより、毎月の返済額が9万円から8万円になった。

総返済額が少なくなるのは、ほぼ期間短縮型です。
そのため、期間短縮型を扱って計算していきます。

住宅ローンの前提条件

  • 住宅ローン:4,000万円
  • 金利:0.6%、1%、1.5%の3種類(全期間固定金利)
  • 借入期間:30年間
  • 繰上返済の種類:期間短縮型
  • 返済方法:元利均等返済
  • 住宅ローン控除の区分:一般住宅

今回のシミュレーションは「高機能住宅ローンシミュレーション」というサイトを利用しています。

繰り上げ返済、住宅ローン計算もでき、非常に便利なサイトです。

金利0.6%で繰り上げ返済した場合。

1.毎年100万円ずつ10回に分けて繰り上げ返済した場合

毎年100万円ずつ10回に分けて繰上返済をした場合、利息は次のようになります

・利息減額分 671,213円
・住宅ローン控除増加分 350,287円

A.差額 320,926円 

2.住宅ローン控除終了後に1,000万円を繰り上げ返済した場合

1,000万円を繰上返済をした場合、利息は次のようになります。

・利息減額分 611,902円
・住宅ローン控除増加分 0円

A.差額 611,902円

今後のネタバレになりますが、100万円を10年間よりも、10年後まとめて1,000万円の方がお得です。

住宅ローン控除に影響がなく、今後の利息を減らせるのが一番の要因です。


金利1.0%で繰り上げ返済した場合。


1.毎年100万円ずつ10回に分けて繰り上げ返済した場合

毎年100万円ずつ10回に分けて繰上返済をした場合、利息は次のようになります

・利息減額分 1,128,081円
・住宅ローン控除増加分 349,740円

A.差額 778,341円


2.住宅ローン控除終了後に1,000万円を繰り上げ返済した場合

1,000万円を繰上返済をした場合、利息は次のようになります。

・利息減額分 1,033,020円
・住宅ローン控除増加分 0円

A.差額 1,033,020円


金利1.5%で繰り上げ返済した場合。


1.毎年100万円ずつ10回に分けて繰り上げ返済した場合

毎年100万円ずつ10回に分けて繰上返済をした場合、利息は次のようになります

・利息減額分 1,708,324円
・住宅ローン控除増加分 348,776円

A.差額 1,359,548円


2.住宅ローン控除終了後に1,000万円を繰り上げ返済した場合

1,000万円を繰上返済をした場合、利息は次のようになります。

・利息減額分 1,574,225円
・住宅ローン控除増加分 0円

A.差額 1,574,225円

結果から見る繰り上げ返済について

今回の検証結果では、最大157万円もの利息軽減効果が見られました。

是非繰り上げ返済をオススメ!・・・は一概には言えません。


その答えは、投資にあります。

不動産、株など投資方法は様々な形で存在しますが、利回りは5-7%です。

今回繰り上げ返済に使ったお金を仮に、投資(年利5%)に回すと
約1,294万円となり、294万円もの利益が。

これは繰り上げ返済の最大利息減額分の2倍近くあり、投資の有用性を示す数値とも言えます。

しかし、投資にもリスクがあり、勉強せずにやるとカモられる可能性は大。
また、長期的な運用により、利益を出すので、コツコツ型に向いています。

どちらがいいかは個人的な判断になりますが、リスクが嫌なら繰り上げ返済、リスクを取れるなら投資というのが良いでしょう。

まれに返済期間や、借入金額によって、繰り上げ返済しても損になるケースはありますので、ツールを使って一度計算することをお勧めします。