”2人に1人はがんになる”と言われている日本。
日常会話でも、ガンについてよく耳にしますよね。
そこで、将来のリスクに備えて、がん保険に入る方も多いはず。
そんな世の中で私が言いたいのは”本当にガン保険は必要ですか?”というテーマ。
一つでも当てはまる方は絶対に見てください。
何も知らないまま契約する(している)と、一生後悔するかも知れません。
あくまでも金銭面の損得を見ていくので、感情論は捨ててください。
一生涯でがんにかかる確率
「2人に1人がんになる」は残念ながら、本当です。
国立がん研究センターによると、2014年のデータで、生涯がんにかかる確率は、男性が62%、女性が47%との統計が出ています。
ただし、2人に1人というのは、あくまでも”死ぬまでに”がんになる確率。
若いうちに、がんにかかることは、殆どありません。
事実、40歳までにがんになる確率は、男性で1%、女性でもわずか2%。
つまり、若いうちはリスクが低いため、保険に入るだけ無駄になる可能性が高いと言えます。
「その分保険料が安いのでは?」という質問には、保険料の観点から説明しますのでご安心ください。


現在の年齢から一定期間後がんになる確率
がん治療にかかる費用
厚生労働省の平成27年度資料から一部抜粋すると、がんの医療費総計は約50-70万円。
社会保険、国民健康保険などに加入している方は、原則3割負担になるので、”実質20万円弱の負担”。
がん患者の割合が高い、胃がんや大腸がんなども、約20万円ほどの実費で済みます。
ガンはお金がかかるというイメージですが、20万円の負担と聞くとどうでしょうか。
頑張って貯金すれば支払える金額ですよね。
実はもっと安くなる可能性あります。
高額療養費制度(※画像参照)です。
沢山負担をさせるのは、かわいそうだから、一定金額超えたら国が負担するよ!って制度。
例えば、年収が350万円の場合
→57,600円が上限の負担になるので、それ以上負担した場合は、かえってきます。
がんになった場合も同様です。※食事代や差額ベッド代は自己負担。

※参考文献 厚生労働省 医療給付実態調査(平成27年) 100円未満切り捨てで計算。


一番安い保険に入っても損をする
先ほど、がんにかかる医療費は平均で実費20万円程度とお話ししました。
では、実際保険に入ったら、いくらかかるのでしょうか試算します。
今回は、最安のSBI証券、20歳加入の年間4,770円を使用。(画像あり)
80歳まで生きると仮定して、60年間保険料を支払います。
→総支払額が”約28万円”。
1回がんにかかったとしても、約20万円しかかからないので、もうお分かりの通り保険に入るだけで赤字です。
つまり、格安のがん保険に入っても損をするということです。
もっと高額の補償をつければ、保険料分はとれるという主張もあるでしょう。
それはギャンブルの発想です。
何のために保険に入るのか、考えてください。
元を取るためではなく、がんになったとき、支払いが出来ないのを防ぐためです。
「保険料を払うなら、保険料分お金を貯めて、がんになった時に支払うほうが安い」というのが結論です。
保険は”不安”だから入るのではなく、いざというとき”お金が足りなくなる”恐れがあると思って入るもの。
しかし、実際に病気になっても、高額療養費制度があるおかげで、殆どの病気が数十万円の範囲内で治療できます。
それなのに、わざわざ高い保険料を支払うのは本末転倒だ、というのが私の主張です。
保険に入れば、お金は出ますが、病気が治りなすくなることはありません。
”保険に入って安心”は保険会社が作った魔法のキーワードです。
騙されないようご注意ください。


最後に
がん保険問わず、民間の保険は99%不要だと思っています。
理由は、色々ありますが、一番は”保険料に見合った内容ではない”から。
人それぞれ保険に加入しているかと思いますが、今一度見直して、不要なものはどんどん切り捨てていきましょう!